どうも、こうのすけです。
本日は、読み終わった本のまとめ的なことをしたいと思います。
読書も立派な勉強、いや、最高の勉強です。
読書だけでも賢くなれる気さえしてきます。
このカテゴリーでは僕が気になった本を読み、その簡単な要約と得られた知識、感想を書いていきます。
読書レポートとでも言いましょうか。
自分が本の内容を忘れないためのメモとして記事を書きますが、紹介する本を気になっている方々が「是非読んでみたい!」と思えるように書けたらな、と思います。
本日の本は「経済は地理から学べ!」です。

宜しければ最後までお付き合いください。
僕がこの本を買った理由
こちらの本の題名は「経済は地理から学べ!」です。
つい先日ぼくは「社会人東大受験」を志しました。
しかし東大受験では、どの科目の点数も優れている必要があります。
受験科目を振り返るうちに、地理は大学受験の際に最も苦しめられた科目であることを思い出してしまいました。
いい思い出は1つもありません。
模試では100点満点中、9点を取ったことがあるくらい地理が苦手。もはや才能。
しかし、地理という科目は思考力が問われ、頭の良さを測るのに最適な科目だという考えを持つ僕は、地理が苦手のままでいるのが悔しかったのです。
今からでも良い。地理を好きになりたい。
そんな気持ちが芽生えました。
そこで、まずは地理の興味深い本を探しました。
すると出会ったのが、この「経済は地理から学べ!」です。
来年から社会人である僕は経済にまったくの無知だったので
「ついでに経済を学べるのか。こりゃいい。」
と、いった感じでこの本を買うに至りました。
要約と学んだこと
「経済は地理から学べ!」は序章と1章〜5章の構成で書かれています。
経済を理解するうえで大切なのが、「地理」を学ぶことです。
地理とは、表面的な事実を綴るだけではなく、各地域に関する様々な情報を集めて分析し、その独自性を解明するものです。
まさに「地理」とは「地球上の理(ことわり)」と言えるのです。
この理(ことわり)を理解することで、世界の経済を理解することができると著者は述べています。
本書では、「立地」「資源」「人口」など様々な側面から世界を見つめ、経済の理解を進めていきます。
第1章 立地
この章では「立地」の面から経済を紐解いていきます。
各国の立地を見れば、各国の経済的な繋がりが見えてきます。
近い国との関わりが深くなるのは当然ですね。
日本にとって東南アジアとオーストリアは資源を得る上で重要なパートナーになっています。
日本は資源小国なので、どこから資源を得るかを考えることがかなり重要です。
他の国でも、どの国と深い関係を持つと自国に利点があるかを「立地」の面から考えることが多いです。
僕が驚いた例を挙げます。
ロシアの最大輸出相手国はどこだと思いますか?
大市場のアメリカでしょうか。それとも経済発展の著しい中国でしょうか。
答えは、オランダです。
オランダからはヨーロッパを流れる河川を用いてヨーロッパ全土に物資の輸送が可能だからです。
こうしたオランダの「立地」によって、ロシアはヨーロッパ全土が輸出相手国と認識でき、原油などを多く輸出しています。
オランダはヨーロッパ市場の玄関口であり、立地的にもロシアが目をつけるのは当然のことですね。
このように「立地」に注目して、国と国の深い関わりを見ることができるのが、第1章です。
様々な国が、自国の「地の利」を活かした政策をしているのが分かり、かなり面白いですよ。
この章で学んだこと
・インドのIT企業の発達の背景はアメリカとの時差にあり
・ロシアの最大輸出相手はオランダ
・イギリスとオーストリアの意外な関係
・スペインの最大輸出品目は「自動車」、その背景は?
・アラスカのアンカレジ空港の地理的優位性
第2章 資源
この章では「資源」に着目して経済を見ていきます。
「資源大国は声がおおきい」というのが、この章でのテーマとなります。
資源は有限です。資源を多くもっている国が、他国に輸出しないと脅した瞬間、その国の貿易相手国はヘタな動きができなくなります。
例として南アフリカ共和国のアパルトヘイトが挙げられるています。
アパルトヘイトとは合法的に黒人を差別できる政策であり、世界各国から批判を受けていました。
しかし南アフリカはレアメタルの供給地として地位が高かったため、強い非難が出来ませんでした。
これにより、アパルトヘイト政策がエスカレートしていったそうです。
しかし冷戦がおわり、西側諸国(西ヨーロッパやアメリカ)がロシアからレアメタルを手に入れるようになると、アフリカからレアメタルを輸入する必要が無くなったので、経済制裁を加えるようになりました。
これによりアパルトヘイト政策が無くなったそうです。
また、電力もかなり重要な資源です。
再生可能エネルギーである水力発電ができる国は、かなり強みを持っていることが分かりました。
水力発電を持つ国が、ここまで優位に立っているとは思っていなかったので勉強になりした。
各国の得意な資源に注目すると、それを巡って様々な動きがあったことがよくわかる章でした。
この章で学んだこと
・水はかなり大きな資源
・アルミニウムが如何に偉大か
・水力発電の大きな強み(ブラジル、ノルウェー)
・ノルウェーの自国の独立性へのこだわり
・ボツワナは思ったより豊か(ダイヤモンド)
第3章 貿易
貿易は「世界の国々の駆け引き」です。
この章を読んでいると、やはり当たり前のことですが、どの国も自国の利益を1番に考えています。
逆にそうでなくては国のリーダーなんて務まらないでしょうね。
貿易をする国には必ずつながりの大きな国があります。
なぜその国とよく貿易をするのか、それも地理から読み解くことができて面白かったです。
例えば、日本がシンガポールやメキシコと経済連携協定を結んだのも「経済は地理から学べ!」を読むと互いの利害が一致していることに気付きます。
生産が多いのに輸入していたり、資源が豊富に取れるのに自国でほとんど消費しずに輸出したり、、、。
各国の思惑が垣間見えます。
この章で学んだこと
・オーストリアは資源を自国利用しない
・ブラジルの航空機のヨーロッパにおける需要
・人口の多い中国は食材確保も大変(生産は多いのに、、、)
・タンザニアは将来有望
・貿易黒字のナイジェリアが経済発展していない理由
第4章 人口
この章では、人口について学べます。
人口は立派な国の財産。
人口が多いことが、国の発展に大きくつながることがよく分かりました。
人口が多すぎることに、あまり良いイメージはありませんでしたが、発展のための最低限の人口を確保することは大切のようです。
例えば日本は狭い国ですが、その割に人口が多かったことで国内需要が大きくなり国の発展につながったそうです。
更に、その人口を賄える食料を供給できるかどうかや就業機会が多いことなどが、人口増加に向けたかなり重要な要因とよく分かりました。
この章で学んだこと
・人口の増加には食料供給量と就業機会が鍵
・綿花がおおいと人口も多くなる
・人口の少ない北ヨーロッパ諸国の立ち回り
第5章 文化
この章では衣食住などの文化を学びます。
例えばドイツにはソーセージ、ジャガイモ、ビールなどの印象がありますが、この章を読むとなぜそれらがドイツで盛んなのかが分かります。
与えられた土地というのは世界各国で様々な特徴があります。
その地形や気候などの地理的な要素を理解することで、食の文化を深く理解することができました。
地理的条件と文化は深く密接していました。
この章で紹介されている国はほんの一部なので、もっといろいろな国の食文化を理解してみたいと思えました。
この章で学んだこと
・芋と豚の関係性「芋あるところに豚アリ!!」
・ニュージーランドの酪農に適した自然環境
・インド人も肉をよく食べる!?
まとめ・感想
地理は「地球上の理」。
地理を理解することで、物事を考える知識がかなりつきます。
世界の国々は、様々な特徴をもっています。
食における特徴、発達している産業、豊富な資源、などなど。
それらは全部、地理を学ぶことで深く理解できることが分かりました。
結果には原因がある。その原因を突き詰める上で地理の知識は大きな武器となりそうです。
この本をよんだおかげで、一見関係のない知識がつながる面白さを実感しました。
地理を学ぶことで、論理的に考える力が身に付きそうです。
2022年から必修化される所以が良く分かりました。
これは必修化して当然!!様々な場面で役立つ知識が得られます。
この本のおかで地理にかなり興味が湧いたので、他の地理の本も読んで世界中の知識をもっとつけていきたいです。
それが結果的に、物事を論理的に考える力に直結するでしょう。
以上、「経済は地理から学べ!」の読書レポートでした。
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